こんにちは。
三線教室の栗山です。
今日は曲を暗譜するコツについてお話していきたいと思います。
暗譜はほんとに難しい
沖縄三線を始めて少しずつ譜面を見て弾けるようになると、今度は暗譜で弾きたいと思うようになるものです。
暗譜とは楽譜を見ながら弾くのではなく、楽譜を覚え、楽譜を使わずに演奏することです。例えば人前で弾く機会があると、できれば譜面を覚えて演奏したいですよね。
しかし何度弾いても曲が覚えきれず、結局譜面から離れられなくなってしまうものです。
例えば現在コンクールの稽古をしていますが、課題曲は6分以上あります。このような長い曲は、良い演奏ができるよう技術的に仕上げる以前に、覚えるだけで一苦労です。
ではどのように覚えると良いのでしょうか。
暗譜のコツ
曲の覚え方のコツとして今回ご紹介したいのは、曲を歌詞で区切って、少しずつ覚える方法です。
私の場合は師匠の教えに従って少しずつ覚えていきました。その際に、区切る基準となったのは歌詞のまとまりです。
例えば古典音楽では多くの曲が「八・八・八・六」の音数で歌詞が構成されています。
例えばこんな感じです▽
「かぎやで風節(かじゃでぃふうぶし)」
今日ぬ誇らしゃや
(きゆぬふくらしゃや:八音)
何にぢゃなたてぃる
(なうにぢゃなたてぃる:八音)
蕾でぃうる花ぬ
(つぃぶでぃうるはなぬ:八音)
露ちゃたぐとぅ
(ちゆちゃたぐとぅ:六音)
歌意:今日の嬉しさは、何にこそ喩えようか つぼんでいた花が、朝露を受けた時のようだ
この「八・八・八・六」は、歌詞の切れ目であるとともに、楽曲の面でも一つのまとまりになっています。
例えば、かぎやで風節を覚えようとする場合、まずは「今日ぬ誇らしゃや」の部分まで覚えてみる。いったん覚えたら、次に「何にぢゃなたてぃる」を覚える。
こうすると短いまとまりを4つ覚えることになるので、すこし気が楽になります。
そしてもう一つのメリットは、曲の全体の流れや構成が掴みやすくなるということです。
例えば、
・琉歌の「八・八・八・六」の最初の八音と2つめの八音を、まったく同じように歌う。
・琉歌の「八・八・八・六」の前半の八・八音と後半の八・六音をほぼ同じ旋律を歌う。
こんな曲が古典音楽にはいくつもみられます。
こういったまとまりに気づけるようになると、歌詞を中心に曲全体の構成をとらえることができるようになります。
その結果、どんどん曲を覚えるのが上手くなり、演奏が楽しくなっていきますよ!
まとめ
沖縄音楽では曲が長い場合、ブロックに分けて練習し、まとまりを意識しながら、ひとつずつ覚えてほしいと思います。
その際、歌詞の区切りをひとつのブロックとすると良いでしょう。
もちろん覚え方は人それぞれですが、この覚え方のメリットは曲全体の流れが頭に入ることです。
曲全体を見通すことができると、沖縄の音楽の基本の理解につながり他の曲を学ぶさいにも応用できます。
ぜひ暗譜に挑戦して曲を自分のものにしていきましょうね!
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