三線のチューニングがすぐずれる原因は?音が狂うときの対処法を講師が解説

こんにちは。

栗山新也沖縄三線教室の栗山です(*^^*)

三線を弾くたびに必要なのが調弦(チューニング)ですが、いざやってみると、これがなかなか難しいですよね。

「やっと音が合った!」と思っても、カラクイ(糸巻き)から手を離した瞬間に音がずれてしまう

そんな経験はありませんか?

三線のチューニングがすぐにずれてしまうのには、はっきりとした原因があります。

そこで今回は、三線のチューニングがずれる原因と、その対処法を、現役の三線講師がわかりやすく解説します。

原因さえわかれば、調弦はぐっと安定するようになりますよ。ぜひ参考にしてみてください。

目次

三線のチューニングがずれる主な3つの原因

三線のチューニングが安定しない場合、主に次の3つの原因が考えられます。

  1. カラクイを回してから弾いて音を確認している(合わせ方の手順)
  2. カラクイの回し方・手のかけ方が正しくない(戻ってしまう)
  3. 三線本体の状態に問題がある(カラクイが止まりにくい)

それぞれの原因と対処法を、順番に見ていきましょう。

【原因1】カラクイを回してから音を確認している

合わせたい音の近くまではいくのに、ピッタリ合わせるのが難しい——。そんな方は、調弦するときの手順を見直してみましょう。

特に注意してほしいのが、弾く動作とカラクイを回す動作の順番です。

調弦のとき、カラクイを回してから弦を弾いて音を確認していませんか?

このやり方だと、カラクイを回している間に音がどう変化しているかを把握できません。そのため、合わせたい音を通り過ぎてしまいやすいのです。

対処法:弾いてから回し、余韻を聞いて合わせる

解決策はシンプルです。カラクイを回してから弾くのではなく、先に弦を弾き、その余韻を聞きながらカラクイを回して合わせたい音に近づけていきます。

三線の音を出してすぐにカラクイを回すと、小さな音で音の上がり下がりが確認できます。その音をよく聞きながら、目的の音まで少しずつ近づけていきましょう。

最初は少しずつカラクイを動かすのがコツです。慣れてきたら弾く回数を減らし、一度だけ弾いて、あとは余韻だけを頼りに合わせられるようになるのが理想です。

【原因2】カラクイの回し方・手のかけ方

「音が合った!」と思ってカラクイから手を離すと、カラクイが緩んで音が戻ってしまう

この場合は、カラクイの回し方を見直してみましょう。ポイントはカラクイへの手のかけ方回すときの力の入れ方の2つです。

手のかけ方

まずは手のかけ方です。次のように手をかけます。

三線のカラクイへの手のかけ方
三線のカラクイの正しい持ち方
三線のカラクイに親指・小指を棹にかけた状態

カラクイだけに手をかけてしまうことが、クルクル戻ってしまう原因の一つです。

親指または小指を、しっかりと棹にかけましょう。

回すときの力の入れ方

次に、カラクイを回すときの力の入れ方です。次のように、棹側に押し込みながらカラクイを回してください。

三線のカラクイを棹側に押し込みながら回す様子

回してから押し込むのではなく、押し込むのと回すのを同時に行うのがポイントです。

この「押し込みながら回す」方法を身につけると、カラクイが止まりやすくなり、調弦が安定します。

【原因3】三線本体の状態

カラクイの回し方を改善しても、まだ音がずれるという方は、三線本体に問題があるかもしれません。

あまりに安価な三線は、カラクイが止まりにくく、材質の特性などから調弦そのものがしにくいことがあります。

また、ふだん使っている三線でも、長く使っていればカラクイの止まりは徐々に悪くなっていきます。

三線本体に問題があると感じたら、三線の先生や三線職人に相談してみましょう。三線専門店でカラクイを調整・交換するのも一つの方法です。状況によっては、思い切って良質な三線に買い替えることを検討してもよいでしょう。


そもそも調弦(チューニング)のやり方は?

ここで、調弦の基本的なやり方もおさらいしておきましょう。調弦は、調子笛またはチューナーを使って行います。

調子笛を使う場合

まずはミーヂル(女絃)から合わせます。調子笛で自分の歌いたい高さの音を出し、それに合わせてカラクイを回し、弦の音を合わせます。

次に、ミーヂル(女絃)を基準にして、ナカヂル(中絃)とウーヂル(男絃)を合わせていきます。

チューナーを使う場合

クリップチューナーを三線に挟み、チューナーの表示を見ながら、それぞれの弦の音の高さを合わせます。初心者の方は、まずチューナーから始めると分かりやすいでしょう。

基本の調弦法「本調子」

最も基本的な調弦法が「本調子」です。女弦(細い弦)をC(ド)に合わせる場合、次のようになります。

  • 女弦(細い弦) → C(ド)
  • 中弦(中の弦) → F(ファ)
  • 男弦(太い弦) → C(ド)

基準の音は、いつもC(ド)とは限りません。調弦は歌い手の声に合わせて行うもので、たとえば少し低くしたい場合は、女弦をB(シ)、中弦をE(ミ)、男弦をB(シ)というように、それぞれの音を下げます。

どの高さでどの音に合わせればいいか迷う方は、調子別・高さ別にまとめた早見表が便利です。

よくある質問

カラクイがすぐに戻ってしまいます

カラクイだけに手をかけて回していることが原因の場合が多いです。親指または小指をしっかり棹にかけ、棹側に押し込みながら回すと、カラクイが止まりやすくなります。それでも改善しない場合は、カラクイ自体が摩耗している可能性があるため、三線専門店での調整・交換をおすすめします。

安い三線でもちゃんと調弦できますか?

極端に安価な三線は、カラクイが止まりにくく、調弦が安定しないことがあります。これから長く続けたい方は、調弦のしやすさという面でも、ある程度の品質の三線を選ぶことをおすすめします。

調弦が苦手で、どうしても合わせられません

調弦は三線を始めた方の最初の難関です。耳で音の高さを聞き分ける感覚は、練習を重ねるうちに少しずつ身についていきます。最初はチューナーを併用し、正しい音を耳で覚えることから始めましょう。レッスンで講師に直接見てもらうのも上達の近道です。

まとめ

三線のチューニングがずれる原因と対処法について解説してきました。

音がすぐにずれてしまう場合は、まず「弾いてから回して余韻で合わせる」手順と、「押し込みながら回す」カラクイの扱い方を見直してみてください。それでも改善しない場合は、三線本体の状態を確認しましょう。

調弦が安定すると、練習がぐっと快適になります。焦らず、少しずつコツをつかんでいってくださいね(*^^*)

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