こんにちは。
三線教室の栗山です。
三線を始めて、まず身に付けたい基本の一つが調弦(チューニング)です。
弦の音があっていないと練習すらできないので、できれば早く身に付けておきたいですよね。
ですが、実際にやってみると結構難しい…。
音がなかなか合わず、一生懸命音を合わせても、カラクイ(糸巻き)を離した瞬間に音がずれてしまうこともあります。
調弦はなぜずれてしまうのでしょうか?
そこで今回のブログでは三線の調弦がずれる原因と、その対処法についてお話します。
【調弦についてはこちらの記事もおすすめです】
※【なぜ調弦ができないのか?】調弦(チューニング)が苦手な人へのアドバイス
※調弦(チューニング)でカラクイ(糸巻き)が緩むときの対処法とは?
調弦のやりかた
まずは調弦のやりかたについてご説明しておきましょう。
調弦は調子笛かチューナーを使ってやります。
①調子笛を使う場合
まずはミーヂル(女絃)から合わせます。調子笛をつかって自分の歌いたい高さの音を出し、それに合わせてカラクリをまわし弦の音を合わせます。
次にミーヂル(女絃)を基準にして、ナカヂル(中絃)とウーヂル(男絃)を合わせていきます。
②チューナーを使う場合
クリップチューナーを三線に挟んで、チューナーの表示を見ながら、それぞれの弦の音の高さをあわせます。
三線の最も基本的な調弦法「本調子」
最も基本的な調弦法「本調子」は、
女弦(細い弦)を C(ド)に合わせた場合、
女弦(細い弦) → C(ド)
中弦(中の弦) → F(ファ)
男弦(太い弦) → C(ド)
となります。
基準の音はいつもC(ド)に合わせるとは限りません。調弦は歌い手の声に合わせて行うもので、例えば少し低くしたいなら。
女弦 → B(シ)
中弦 → E(ミ)
男弦 → B(シ)
とそれぞれの弦の音を低くします。
調弦がずれる原因とその対処法
調弦に何度トライしても音がずれてしまうという方は、次のような原因が考えられます。
カラクイ(糸巻き)を回してから弾いて音を確認している
合わせたい音の近くまでは行くけど、音をピッタリあわせるのが難しいとお悩みの場合、調弦のやり方を見直してみましょう。
特に注意してほしいのは、左手と右手の動作の順番です。
調弦の音を合わせるときにカラクイ(糸巻き)を回してから弾いていませんか?
このやり方だと、カラクリをまわしている間どのような音になっているか把握できないので、合わせたい音を通り過ぎてしまうんですね。
では音の上がり下がりを確認しながら調弦をあわせるにはどうすればよいでしょうか。
その解決策は、カラクイをまわしてから三線を弾くのではなく、三線を弾いてからカラクリをまわし、その余韻を聞いて合わせたい音まで近づける方法です。
三線の音を出してすぐにカラクイを回すと小さな音で音が上がり下がりが確認できます。
その音をよく聞いて、合わせたい音まで近づけていくのです。
最初は少しずつカラクイを動かし、徐々に合わせたい音に近づけていきましょう。
慣れてきたら弾く回数をなるべく減らし、一度だけ弾いてあとは余韻だけをたよりに近づける形になると理想です。
カラクイの回し方に気を付けよう
「音が合った!」と思ってカラクイから手をはなすとカラクイが緩んだり戻ってしまう。
このような場合、カラクイの回し方を見直してみましょう。
カギとなるのは、カラクイへの手のかけ方と回すときの力の入れ方です。
まずは手のかけ方!
このように手をかけます▽
カラクイだけに手をかけてしまうことがクルクル戻ってしまう原因の一つです。
親指または小指をしっかりと棹にかけましょう。
次にカラクイを回すときの力の入れ方です。
このように棹側に押し込みながらカラクイを回してください▽
回してから押し込むのではなく同時進行です!
このようにして押し込みながら回す方法を身につけると、カラクイが止まりやすくなり安定します。
三線の状態を確認しよう
以上のようにカラクイ(糸巻き)の回し方を改善しても、まだ音がずれるという方は三線自体に問題があるかもしれません。
あまりにも安価な三線はカラクイ(糸巻き)がとまりにくく、材質の特性などから調弦がしにくくなっています。
また常に使用している三線でも長期間していれば、カラクイ(糸巻き)の止まりは徐々に悪くなっていきます。
三線に問題があると感じた場合は、三線の先生や三線の職人に相談しましょう。
三線専門店でカラクイをすべて交換するのもいいですし、相談の上、思い切って新たに良い三線を購入するのも良いと思います。
以上、今回のブログでは、三線のチューニング(調弦)がずれる原因とその対処法についてご紹介しました。
皆さんの三線ライフにお役立ていただけたら嬉しいです(^^)/
三線教室をお探しの方は、ぜひ一度「栗山新也 沖縄三線教室」で三線を弾いてみませんか。
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