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沖縄音楽の話 2022.05.06

【沖縄三線入門】始める前におさえておきたい基礎知識│三線未経験・初心者のあなたへ

 

桐谷健太の「海の声」やTHE BOOMの「島唄」などの曲を聞いて、沖縄三線(おきなわさんしん)を弾いてみたいと思われる方も多いと思います。

 

最近では朝ドラ「ちむどんどん」での沖縄三線の演奏シーンも魅力的でした。

 

しかし沖縄三線を始めたいと思い立っても、その予備知識がなければ、どのように始めていいかわからないですよね。

 

そこで今回のブログでは、沖縄三線を始めるにあたって必ずおさえておきたい基本知識をご紹介します。

 

初めて沖縄三線にチャレンジする人は、ぜひ参考にしてみてください。

 

◆もくじ

1.三線ってどんな楽器

2.三線の買い方・選び方のコツは?

3.三線は独学でも上達できる?それとも教室で習うべき?

4.三線の人気の練習曲は?

5.三線にはどんな歴史があるの?

 

 

1.三線ってどんな楽器?

 

三線の特徴とは?

 

 

三線は沖縄の楽器だということを知っている方は多いでしょう。

 

しかし三線の特徴についてご存じの方は少ないのではないでしょうか。

 

そこでまず三線の特徴について簡単にご紹介したいと思います。

 

三線(さんしん)とは、その名の通り3本の弦を張った弦楽器で、中国の「三弦(サンシェン)」という楽器がルーツだといわれています。

 

胴には蛇(ニシキヘビ)の皮が使用されています(日本の伝統楽器・三味線は胴に猫や犬の皮を使用します)。

 

一般的には右手にバチを付けて弾きますが、ジャンルによってはピックや爪などで弾くこともあります。

 

 

三線だけで演奏する独奏曲はきわめて稀で、ほとんどが歌を伴い、弾き歌いの形で演奏します。

 

沖縄音楽の中で三線は、歌を支える伴奏楽器としての役割をもっています。

 

楽器初心者でも始めやすい楽器

 

今まで楽器をほとんど演奏したことがない人でも三線は始めやすい楽器のひとつだと思います。

 

その理由を3つご紹介したいと思います。

 

①弦は3本で単音での演奏が多い

 

同じ弦楽器のギターには6本の弦が張られていて、複数の弦を決まった位置で同時に押さえて鳴らすコード弾きのように、複数の弦を弾く奏法があります。

 

これに対して三線は、一弦ずつ単音で弾くことが多いのが特徴です。

 

他の楽器を始めてみたけれど難しくて諦めてしまった経験がある方は、一度三線に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

②楽器自体が小さく持ち運びしやすい

 

楽器を始めようとすると、どうしても置き場所や持ち運びに困ることがあります。

 

しかし三線はおよそ80cm、1.3kg前後と小さく軽いのが特徴です。

 

家のちょっとしたスペースに置けますし、三線教室に行くときでも持ち運びしやすい大きさです。

 

③楽譜が読みやすい

 

五線譜の楽譜やコードなどを読むのは難しいと感じている方もいらっしゃるでしょう。

 

三線は独自の「工工四(くんくんしー)」と呼ばれる縦書きで漢字を用いた楽譜を使用します。

 

全て漢字で表記されているため一見難しそうにも見えますが、一度読みなれると五線譜よりも簡単に読むことができます。

 

 

三線を始めるために必要な準備

 

三線を弾きたいと思った時、どのように始めればよいのかを3つのステップで紹介します。

 

①三線に触れる

 

まずは三線を扱っている楽器店、三線店、三線教室の体験レッスンなどに行き、実際に三線に触れてみましょう。

 

どのような音が出るのかを試して、この先も三線を弾き続けたいと思えるか確認してみてください。

 

②三線を購入する

 

三線に興味をもったら実際に購入してみましょう。

 

購入の前に、できれば一度、師匠や三線店に一度相談することをおススメします。

 

買い方・選び方のコツは次の「2.三線の買い方・選び方のコツは?」で詳しくご紹介します。

 

③弾いてみたい曲の楽譜を手に入れる

 

三線を購入したら次にどの曲を弾きたいのかを考えましょう。

 

最近は沖縄に関係する曲だけでなく、人気のJ-POPや懐メロなどを収録した楽譜も販売されています。

 

「この曲を弾きたい」という気持ちが練習のモチベーションに繋がりますのでお好きな曲の楽譜を購入してください。

 

 

2.三線の買い方・選び方のコツは?

 

 

初心者向けの三線は3万円前後で購入可能

 

三線は沖縄の土産物店や居酒屋などで目にする機会があります。

 

では実際に演奏用の三線を購入しようとすると、いくらぐらいするものなのでしょうか。

 

結論から言うと、初心者向けの入門セットは3万円前後が相場です。

(さらに安いセットも存在しますが、作りが甘く調弦や演奏に支障が出てしまうことがあります)

 

最初から高い三線を買うのが不安という方は、このような初心者向けの入門セットから始めてみても良いでしょう。

 

ただし三線が上達するにつれて、もっと本格的な演奏ができるようになりたい、もっと難しい課題曲が弾けるようになりたいと思うものです。その場合には、さらに質の高い三線をそろえる必要があります。

 

三線の買い方|どこで購入するのがおすすめ?

 

三線の買い方と選び方のコツをご紹介します。三線を購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

 

師匠に相談するのがベスト 

 

三線の買い方としておすすめしたい方法は、師匠(三線の先生)に相談することです。すべてお任せして選んでもらうと良いと思います。

 

師匠はその道のプロというだけでなく、腕の良い三線職人さんを知っていたり、自分の体や手の大きさや声の特徴もよく知っています。

 

そうしたことをすべて熟知したうえで、三線店などで自分に合う三線を選ぶ手助けをしてくれるでしょう。

 

ちなみに私自身も師匠に相談して購入しています。

 

楽器店で購入も可能。できれば三線専門店で!

 

沖縄を中心に、関東、関西、東海、九州などにも三線専門店があります。

 

相談できる師匠がいない場合は、まず三線専門店に相談してみてください。

 

また最近では種多様な楽器を取扱う楽器店でも三線が購入できるお店が増えてきました。

 

楽器店は近くのショッピングモールなどにも入っているのでアクセスしやすく、実際の楽器を見て弾いて確かめることができます。

 

しかし、その幅広さがゆえに、三線の専門性が高いスタッフが少なく、的確なアドバイスが得られないこともあるでしょう。

 

できれば三線専門店で購入してください。

 

オンラインで購入すると後悔する場合も

 

三線を購入する方法として、オンラインサイトから購入する方法もあります。

 

オンラインでの購入は手軽で、また掲載されている多数の商品の中から時間をかけて選ぶことができます。

 

一方でオンライン購入の注意点は実際の楽器を手に取って確かめることができないので、音や着心地を弾き心地が思ってたものとは違うことがあります。

 

初心者が三線を買う時のポイント3つ 

 

初心者が三線を買うときのポイントを3つご紹介します。

 

①実際に弾いてみる 

 

三線を買うときのポイントの1つ目は実際に弾いてみることです。

 

きれば三線専門店で求める三線のイメージを相談しながら試し弾きをしてみると良いでしょう。

 

また三線教室の体験レッスンなどで実際に三線を弾いてみることも可能です。

 

ちなみに当教室の体験レッスンでも実際に弾いて音を確かめることができます。

 

体験レッスンのお申し込みはこちらから▽

»体験レッスン |  栗山新也 沖縄三線教室

 

②目指すレベルを伝える

 

三線を買うときのポイントの2つ目は目指すレベルを伝えることです。

 

少なくとも以下の2つのポイントは明確にしておき、三線職人や師匠に伝えるとよいでしょう。

 

・趣味として気軽に弾いて楽しみたい/本格的に練習して技術を高めたい

 

・まずはお試しで買いたい/一生使える三線を買いたい

 

どのような目標を設定するかで、購入すべき三線が明確になります。

 

③弾きたい音楽のジャンルで選ぶ

 

ポイントの3つ目は弾きたいジャンルで選ぶことです。

 

三線音楽には、琉球古典音楽、沖縄ポップス、沖縄民謡、八重山民謡、宮古民謡…など様々なジャンルがあります。

 

そして三線に求められる音色は、それぞれのジャンルによって少しずつ異なります。

 

三線を購入する前に自分が弾いてみたいジャンルを三線職人や師匠に伝えるとよいでしょう。

 

ちなみに私が三線を選ぶときに大切にしているのは、三線を作ってくださる職人さんがどのようなジャンルの三線音楽に携わっているかということです。

 

例えば古典音楽をやろうと思うならば、古典音楽の演奏に携わっている職人さんに依頼すると理想の音色が伝わりやすいと思います。

 

「良い音」のイメージを職人さんと共有すると、自分の思い通りの音により近づきます。

 

 

3.三線は独学でも上達できる?それとも教室で習うべき?

 

 

三線は独学でも上達できるのでしょうか。それでも教室で通うべきなのでしょうか。

 

ここではそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。

 

三線を独学で学ぶことのメリット・デメリット

 

YouTubeなどの動画共有サイトには、レッスン動画や、曲の弾き方の解説、などが豊富にあります。

 

また三線の教則本やDVDなどもいくつか発売されていますよね。

 

※動画や教則本を活用する場合の注意点とは?│誰向けの発信かを考えてみよう

 

それらを参考に独学で三線を練習する方法があります。

 

以下、独学のメリット・デメリットを3つに絞ってご紹介します。

 

メリット1コストがかからない

 

YouTubeなどの動画コンテンツは基本的に無料で、インターネット環境とPC・スマホがあれば、学ぶことができます。

 

また自宅で学べるので移動時間もかかりません。

 

コストをおさえつつ、のんびり学ぶスタイルが合う方には良いですよね。

 

メリット2好きなタイミング・自分のペースで練習できる

 

教室に通う場合は、日程や時間が決まっていることが多いですが、独学であれば空いた時間を利用して練習することができます。

 

また自分のペースで練習を進めることができるので、苦手なところにじっくり時間をかけたり、忙しいときにはいったん練習を中断することもできます。

 

メリット3自分の好きな曲だけ楽しく学べる

 

教室に通うと苦手な曲やあまり好きではない曲が課題曲になることもあります。

 

これに対して独学では自分が弾いてみたいと思う曲を選んで練習できるので、弾いてみたい曲が明確な場合には目的が達成しやすいですね。

 

デメリット1:変な癖がついてしまう

 

独学では、自分の演奏の仕方が合っているかどうかフィードバックが受けられないので、間違った演奏の仕方が身についてしまうことがあります。

 

一度変な癖がついてしまうと、なかなか治せません。また誤った演奏の仕方で練習を続けても上達にはつながらず、結果として三線の演奏が楽しくなくなってしまいます。

 

デメリット2:正しい演奏ができているのかわからない・上達しているかわからない

 

動画や教則本などを参考に演奏をしてみたものの、細かいニュアンスまではわからないので、自分が本当に正しく演奏できているか分からないことがあります。

 

そうした判断ができないまま練習をすすめても上達が実感できず、モチベーションが下がり、挫折の原因となります。

 

デメリット3:自分の課題がわからない

 

演奏の質をあげるためには、自分の課題に気づき、一つ一つ修正することが必要になります。

 

ですが、課題は自分自身では見えにくいので、課題が解決されないまま次々に曲だけをこなすだけになりがちです。

 

上達したいという目標を持っている方にとって、自分の課題を把握しにくいことは、大きなマイナス要素となります。

 

三線を教室で学ぶことのメリット・デメリット

 

三線教室で学ぶことのメリット・デメリットを3つに絞ってご紹介します。

 

※沖縄三線教室はどんなところ?選び方とポイントを解説 

 

メリット1分からないことがあったら質問できる

 

三線をはじめたばかりの頃は、とくに悩みや疑問が尽きないものです。独学の場合、自分で試行錯誤しなければならず、ちょっとした悩みでもなかなか解決できないもの。それに対して、教室で習う場合は、先生に質問して、悩みや疑問を解決することができます。

 

悩みや疑問の解決がいつでもできる環境にあると、練習の充実度がぐっと高まります。

 

メリット2できていること・できていないことが分かる

 

三線教室の先生は、自分の演奏の上達度合いを判断してくれる重要な存在です。先生に自分の演奏を客観的に見てもらい、どこができていて、どこができていないかをフィードバックしてもらうことができます。

 

とくに自分では把握することができなかった課題を先生に見つけてもらうことは、上達に欠かせない条件です。

 

自分の長所や課題がわかると、練習内容や目指す報告も明確になるので、結果的に楽しく充実した練習を行うことができます。

 

メリット3挫折しにくい

 

定期的にレッスンがあるので、次のレッスンを目標に練習をすることを習慣づけると結果的に挫折しにくくなります。

 

また一緒に頑張れる仲間ができたり、コンクールや発表会など明確な目標をもちやすくなるので、充実した練習を長く続けやすい環境にあります。

 

デメリット1:コストがかかる

 

当然レッスン代や移動時間が発生するのでコストがかかります。

 

料金は教室によって異なるので、事前にHPで確認しておくと良いですね。

 

メリット2:移動時間がかかる

 

移動時間の確保、スケジュール調整が必要です。

 

社会人なら月1~2回がぐらいがちょうど良いのではないでしょうか。

 

デメリット3:講師との相性

 

先生と相性が合わないことがあります。

 

体験レッスンを受けてみて相性が良いと感じられる先生を選ぶと、より長く・楽しく学べるはずです。

 

 

沖縄三線教室の選び方。5つのポイント

 

以上のようなメリット・デメリットを踏まえると、独学ではある程度までは上達できそうですが、本気で上達を目指すなら教室に通い、先生の教えを受けることをおすすめします。

 

そこで最後に、三線上達のための「三線教室の選び方、5つのポイント」をご紹介したいと思います。

 

①習いたい三線ジャンル

 

沖縄三線のジャンルには、

・沖縄ポップス

・沖縄民謡

・琉球古典音楽

・八重山民謡

・宮古民謡

…など様々なジャンルがあります。

 

「この曲弾きたい!」という希望がはっきりしている場合は、その曲のジャンルを教えている先生のもとで習うのが良いでしょう。

 

また例えば、「親しみやすいポップスからはじめ、徐々に伝統的な歌を学んでいきたい…」といったようなプランがあれば事前に先生に相談し、その教室で実現できるか確認してみても良いですね。

 

なお私の教室の場合、最初やりたいと思っていたジャンルとは別のジャンルに夢中になっていった生徒さんも少なからずいらっしゃいます。

 

ジャンルには先入観をもちすぎずに「やってみて考える」スタイルでも良いかもしれません。

 

②教室の雰囲気

 

厳格な格式ある教室と、ゆるやかな雰囲気の教室とがあります。またそのどちらも兼ね備えた教室もあるでしょう。

 

上達を目指したいのか、上達よりも親睦重視か、をしっかりイメージしておくとよいと思います。

 

私自身の経験でお話しさせていただくと、生徒の皆さんは周りの方の意欲や雰囲気にけっこう影響を受けられますね。

 

体験レッスンや見学などを通じて、自分に合いそうかどうか実際の目で見て確認してみてください。

 

③稽古の形態(個人・グループ・オンライン)

 

個人レッスン、グループレッスン、オンラインレッスンがあります。

 

・ご自身の目標を明確にしたうえで、その目標が達成できるかレッスン形態か

・実際に自分が上達できそうなレッスン形態か

 

…などを検討して選択すると良いでしょう。

 

④通いやすさ

 

交通の便・曜日や時間が合うかどうかを検討してみましょう。

 

長く楽しむためには、通いやすさも大切な5要素になると思います。

 

⑤先生との相性

 

先生には、演奏の技術だけでなく

・教え方の上手さ

・やさしさ

・熱意

・音楽の歴史や背景についての知識

・実績

…などなど、様々なことを求めてしまいますよね。

 

ですが、どれだけ自分が希望する条件を満たしていても、先生との相性が良くないとなかなか続かないものです。

 

三線の先生といってもタイプはさまざま。上達するように厳しく指導する先生もいれば、楽しく学べるように穏やかな雰囲気でレッスンを進める先生もいます。

 

またクラスによって、生徒さんの表情を見て、しっかり生徒さんに寄り添ったレッスンをしてくださる方もいらっしゃるでしょう。

 

まずはどんな目的で三線を習おうと思っているのかを明確にすることが大切です。

 

そして目的に合った先生の中から体験レッスンを受けてみて相性が良いと感じられる先生を選ぶと、より長く・楽しく学べるはずです。

 

体験レッスンに参加して沖縄三線の教室を決めよう

 

沖縄三線教室は、体験レッスンを受けられるところが多いです。

 

先生との相性も大事なので、体験レッスンに参加してみることをおすすめします。

 

ちなみに私の教室の体験レッスンはこちらです。もしよければチェックしてみて下さい!»体験レッスン |  栗山新也 沖縄三線教室

 

 

4.三線の人気の練習曲は?

 

 

三線の上達のためには基礎練習も重要ですが、様々な課題曲にチャレンジすることも大切。

 

ここでは有名な沖縄ポップスの中から三線初心者に人気の練習曲を選んでみました!

 

この中から好きな曲を見つけて、弾ける曲をたくさん増やしていって下さいね!

 

 

沖縄ポップスを練習するメリット

 

最初に沖縄ポップスを練習するメリットについてご紹介します。

 

沖縄ポップスを練習するメリットには次の三つがあります。

 

〇有名な曲なので工工四が手に入りやすい

 

〇耳になじんでいるので、感触がつかみやすい

 

〇好きな曲・知っている曲ができるようになるので、練習のやる気が上がる

 

順にご紹介していきましょう。

 

①有名な曲なので工工四が手に入りやすい

 

「工工四」と書いて「くんくんしー」と読みます。工工四とは三線の楽譜のことです。

 

三線をはじめたときによくあるのが、弾きたい曲があっても、工工四が見つからないということです。

 

ですが有名な曲なら簡単に探すことができるので練習が始めやすいです。

 

インターネットなどで各工工四集の収録曲を調べ、弾きたい曲が収録されているものを購入すると良いでしょう。

 

②耳になじんでいるので、感触がつかみやすい

 

三線で演奏する音楽の多くは沖縄に伝わる伝統的な音楽です。

 

しかしそのほとんどは耳なじみがない曲です。

 

しかし沖縄ポップスなら聞いたことがある曲が多いので、曲の全体的な流れをつかみやすくなります。

 

とくに耳なじみがない曲では歌で苦労することがありますが、ポップスの場合はすぐに歌えるのですぐに曲の感触をつかんでいけるでしょう。

 

③好きな曲・知っている曲ができるようになるので、練習のやる気が上がる

楽器を始める理由の一つに、「好きな曲を弾いてみたい」ということがあるでしょう。

 

好きな曲・知っている曲ができるようになると想像するだけで、モチベーションがあがりますよね。

 

三線が上手くなる秘訣はいくつかありますが、まずは三線に夢中になること、好きになることが大切だと思います。

 

好きな曲をたくさん弾き、楽しく遊ぶ感覚で上達していきましょう。

 

それでは沖縄ポップス人気の練習曲を5つご紹介していきますね。

 

三線の花

 

最初に紹介するのは、沖縄を代表するアーティストBEGINが2006年にリリースした「三線の花」。映画「涙そうそう」の挿入歌にもなりましたね。

 

胸にぐっとくる切ないメロディーが人気で、三線一本で弾いても心地よい曲です。

 

 

島唄

 

三線人口が大幅に増加するきっかけとなった曲です。

 

「島唄が弾きたい!」と思って三線を始めた方もいらっしゃるでしょう。

 

「島唄よ~」のサビの部分は、「女弦(ミーヂル)」といって三本の弦のうち最も細い弦を頻繁に使います。三線の音がけっこうな高音になるので、そこをやわらかく演奏できるかがカギとなります。

 

 

島人ぬ宝

 

ビギンの代表曲「島人ぬ宝(しまんしゅぬたから)」もほんとに人気ですね!

 

前奏のやさしいメロディーを弾いてみたいと思った方も多いと思います。

 

実際に演奏してみると、サビの部分の歌が結構高く、息継ぎする場所が難しいので、弾けるようになるまで少し時間がかかると思います。

 

弾けるようになったら少しテンポアップして軽快に演奏すると用でしょう。

 

 

童神

 

古謝美佐子さんの「童神(わらびがみ)」も人気ですね!

 

生徒さんから古謝さんの歌が好き、というお声も良く聞かれます。

 

この曲を弾くときの注意点は、演奏が速くなってしまうことです。

 

本来ゆったりとした曲なので、あせらずにテンポをキープしてください。そして三線の音は優しくなるように柔らかくバチを当てましょう。

 

 

オジー自慢のオリオンビール

 

これはほんとに人気です。

 

この曲を聞いたら、「人前で弾いてみたい」「早弾きに挑戦してみたい」という気持ちになりますよね。

 

実際に弾いてみると早弾きのリズムがとても難しく感じると思います。

 

演奏のコツは一音一音をやや軽い音で弾くことです。

 

どっしりとバチをおろしてしまうと、音もどっしりとしてしまうので、バチの当て方、おろしかたを工夫して軽快な演奏ができるようにしましょう。

 

 

5.三線にはどんな歴史があるの?

 

 

最後に三線のルーツと歴史についてご紹介します。

 

「三線」のルーツ

 

三線のルーツは、中国の楽器「三弦(サンシェン)」だといわれています。

 

三弦は胴にニシキヘビの皮が張られていて、見た目は沖縄の三線にそっくりです。ただし大きさにバリエーションがあり、大三弦・中三弦・小三弦の3つがあります(大三弦は日本の三味線よりも棹が長い)。

 

明代(1368~1644)の中国の都市部で親しまれ、語り物や劇音楽に使われるようになり、家庭音楽として嗜む人もいたといいます。

 

三弦の音楽を親しんでいたのは主に中流の都市民や上流の文人だったそうです。

三弦の伝来と「三線」の登場

中国の「三弦」が沖縄にいつ伝わって「三線」になったか。これを示す資料は現在のところ存在していません。そのため伝来の時期や経緯については推測の域はでません。

 

伝来の時期について推察するために14世紀末の琉球と中国の動向に注目してみましょう。

 

琉球は1372年に中国の朝貢国となり、以後、中国とのパイプが太くなっていきます。

 

1392年には中国が琉球に福建省の人々(「閩人三十六姓」と呼ばれています)を派遣しました。

 

福建省から渡ってきた人々は、中国と琉球を往来するための航海・造船の技術をもち、また外交文書の作成や通訳、交易などを担い、琉球の発展を支えました。

 

彼らの中には帰化人として琉球に永住する者もいて、しだいに那覇の港の付近に華人が集まり住む「久米村」が形成されます。

 

この久米村は琉球に中国文化が流入する窓口となっていきました。

 

先ほどお話ししたように明代の中国の都市民の間には三弦が浸透していて、それは福建省も同様でした。

 

このような理由から、14世紀末~15世紀頃、福建省から琉球に渡ってきた人々が三弦を携行し、久米村を拠点に福建の三弦音楽が琉球に持ち込まれたと考えることができます。

 

そして15世紀の間に、琉球の士(さむらい)たちの間に三弦が琉球化した「三線」が広まり、琉球在来の歌を伴奏する楽器として饗宴の音楽や芸能の伴奏を担うようになったとみられます。

 

おわりに

 

以上、今回のブログでは沖縄三線を始めるにあたって必ずおさえておきたい基本知識についてお話ししました。

 

今回の内容を参考に、ぜひ三線を始めてみてください!

 

独学でも始められますが、自己流の練習には限界があることを理解しておきましょう。

 

楽しく三線を始めたいなら、ぜひ一度「栗山新也 沖縄三線教室」の体験レッスンにお越しください。

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